電子商取引大手のクラウドコンピューティング部門であるAmazon Web Services(AWS)は、イーサリアムとハイパーレジャーファブリックプロトコルのための常識を超えたブロックチェーンネットワークを立ち上げるための新しいサービスを発表しました。
AWSのチーフエバンジェリストであるJeff Barr氏は、4月18日に、新しく利用可能な”テンプレート”についてブログを投稿しました。
“これにより、クライアントがイーサリアム(公的・私的)またはハイパーレジャーファブリック(私的)ネットワークをわずか数クリックするだけで起動できるようになります。”
“このテンプレートは、あなたが丈夫で拡張していく流行の渦(イーサリアムやハイパーレジャーファブリックのネットワーク)へ加わる為に必要なWSリソースを作成・構築してくれます。”
ポストされた記事には、マイニングをサポートするイーサリアムテンプレートの設定、ネットワークメトリクスを提供するEthStatsページ、元帳に入力されたトランザクションやスマートコントラクトを表示するEthExplorerツールの詳細な手順が記載されています。
AWSは、Amazonのビジネスの中でも急速に成長している部分であり、売上高は2016年に55%、2017年には43%増加しました。そして、大企業のクラウドコンピューティング部門とは激しい競争を繰り広げています。
これらの競合他社の中には、2015年にイーサリアムのスタートアップConsenSysと提携した時に、ブロックチェーンを“サービス”として提供することに早期の関心を示したMicrosoft Azureも含まれています。
3月に発表されたブルームバーグレポートによると、Googleはクラウドビジネスのブロックチェーンソリューションにも取り組んでいるようです。
AWSは2016年には、ブロックチェーンの新興企業と協力して、関係する企業の専用の技術サポートとインフラストラクチャーを提供することを発表しました。
「今日の金融サービスでは、分散型元帳技術はイノベーションに関するあらゆる議論の最前線にあります。AWSはイノベーションの促進と摩擦のない実験を容易にするために、金融機関やブロックチェーンプロバイダーと協力しています。」と同社は述べています。