オーストラリアのNew South Wales州政府は、ブロックチェーンを用いた運転免許証のデジタル化のための実地試験を、11月に予定しています。
New South Wales州政府は、2019年の正式導入に先駆け、14万人規模で試験的に導入することを8月20日に発表しました。
このプロジェクトの技術パートナーである、オーストラリアのIT企業Secure Logic社は、データの分散管理をブロックチェーンが可能にするであろうと語っています。
このブロックチェーンネットワークはTrustGridと呼ばれており、昨年同州のDubbo 市で小規模ながら実地試験が行われているとアメリカのニュースサイトのZDNetが報じています。
この施策は、分散型ネットワーク上に運転免許証を保存することで、ユーザーがモバイルアプリケーション経由でデジタル身分証を提示できるようになることを目的としています。
これにより、年齢や身元を証明するために従来のカード型の免許証を持ち歩く必要がなくなりました。
この試みは、今年の5月に可決された「ブロックチェーン上のデジタル身分証を従来の身分証と同様に扱う」という法案の流れを受けたものになります。
またこれらの動きは、昨年発表された「デジタル経済政策の一環として全国的にブロックチェーンと分散型元帳技術を採用していく」という計画に則っています。
こうした動きは州だけでなく、オーストラリア連邦政府も、国家レベルでのブロックチェーン開発のためにIBMと協力しており、法的拘束力を持つスマートコントラクトに基づいた取引を実現するべく動いています。