最新のICOや仮想通貨ニュースなど熟練者の方向けのニュースまで幅広く情報を取り扱っております。
最新の暗号通貨(仮想通貨)ニュースやICO関連情報など、初心者にも分かりやすくお届けします

ブロックチェーンが組み込まれた未来都市とは(後編)

ブロックチェーンが組み込まれた未来都市とは(後編)
2018年10月12日

前編では、現在の都市部が抱える問題点の解決策として、スマートシティという概念を紹介しました。

後編では、スマートシティが実現された未来都市での生活をご紹介します。

 

2030年エストニアに住むサトシの一日

 

部屋の照明がだんだんと明るくなり、目が覚めた。

今日の予定は午前中おやじのお見舞い、午後に転職の面談だ。

面談の連絡が来た時の反応からすると、前向きに採用を考えてくれるようだ。

転職の話をおやじにしたら、おやじが俺ぐらいの年齢の頃は、卒業証明書や履歴書を※紙で管理していたらしい。

ブロックチェーン上の情報共有が当たり前の世代からすると、にわかには信じ難い話だ。

身支度を整え、出発する。

出がけに照明のスイッチに目をやると、ソーラー発電が余っているので売電した※と表示されていた。

晴れているだけで、思わぬ副収入が生まれるのもありがたいことだ。

トラムにのって病院へ向かう。

この町は20分もトラムにのれば端から端まで行けるので、とても暮らしやすい。

医療保険※だけでなく、モニタリングデータや投薬データもリアルタイムで共有※されているので、心配はいらないことは分かっていても、四カ月ともなるとさすがに心配になってくる。

元気なうちに冗談でしていた遺産分割※の話も、一度入院してしまうと、万が一が頭をよぎって、話せたものじゃない。

まぁ、受付でも「今日はとても調子がいいですよ」と言われたので、色々と相談してみよう。

気づけばほら、病室の前だ。

「おやじ、サトシだよ、入るね」

 

スマート化を実現するそれぞれの技術

 

①様々な証明書の電子化

既にマサチューセッツ工科大学が2018年2月に卒業証明書をブロックチェーンで授与しました。ブロックチェーンが行き渡った未来では戸籍などの公的な情報から、職務経歴といった民間企業の情報まで、全ての情報がネットワーク上で管理され、情報が簡単に共有できます。また、流出の心配もありません。

既にエストニアでは電子政府取り組みの一環として電子住民を受け入れており、ブロックチェーン技術を用いた電子住民票の発行も可能です。

現状1カ国だけですが、そういった取り組みを行う国家が増えていけば、パスポートなどの従来の身分証の携帯も不要になります。

 

②電力のスマートグリッド化

電力システムにブロックチェーンを導入し、スマートコントラクト使うことにより、複数の発電方法の中から環境に良いものを選択して購入することや、発電してあまったら最も高く買う相手に売り、足りないときは自動で一番安いものを買うというようなことが出来るようになり、これまでの電力会社から、電気を買って使う以外の選択肢が生まれます。

この技術は、すでにバンコクで実現されています。

 

③医療保険の電子化

医療保険の支払いもブロックチェーン上で行われるようになります。

エストニアのE-Health財団の取り組みでは、リアルタイムでの医療情報が確認できるので、この情報に医療保険を連携させれば、即座に保険料が支払われるように進歩するでしょう。

 

④投薬データや遠隔モニタリング

投薬履歴・アレルギー履歴もブロックチェーン技術で記録するようになります。そうなれば投薬ミスによる傷害事件を防げますし、病院食へのデータ反映もシンプルになります。

また、ドバイで行われているHealth Hubでは、遠隔地から血液及び血中グルコースのデータを遠隔モニタリングすることに成功しています。このデータを元に、遠隔で錠剤を3Dプリントして投薬することも可能です。

現在Health Hubでは、世界中の患者にAIと3Dプリンタを使った医療サービスが予定されています。

 

⑤不動産データの電子化

スウェーデンではブロックチェーンを用いた、土地所有権の売買実験に成功しています。

所有者死亡の際、どのように遺産を相続させるかというスマートコントラクトを書き込むことにより自動で所有権を移すこともできる。

 

おわりに、

スマートシティでは、生活の質が高まり、事業開発の環境が整い、様々な資源利用は最適化され、透明性の高い行政が誕生するでしょう。

都市部で抱えるテクノロジーやインフラの問題は、ブロックチェーン技術を生かすことによって大幅に改善できるかもしれません。

たった一杯のコーヒーから都市という非常に大きなハードまでが、スマートデバイス・テクノロジーによって大きく変化します。

いま、最も変化の最先端にいるのがエストニア・アメリカ・インド・アラブ首長国連邦といった国々です。

後れを取っている日本ですが、これまで培ってきたおもてなしの精神ときめ細かさで、暮らす人が快適なスマートシティを実現するのか、期待しましょう。