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今年ハッキングで盗まれた暗号通貨の総額が10億ドルを超える見込み

今年ハッキングで盗まれた暗号通貨の総額が10億ドルを超える見込み
2018年10月18日

ブロックチェーンのセキュリティ会社のCipherTrace社は、「Cryptocurrency Anti-Money Laundering(AML) 2018 Q3」というレポートの中で、「今年ハッカーによって奪われた暗号通貨の総額は、9億2,700万ドルに上る」と報告しています。

この数字は今年の第三四半期までのものですが、既に前年の被害額の2億6,600万ドルの3.5倍に達しており、年末には10億ドルを超えるという予測が出ています。

今年、最も被害額が大きかったのは、1月末に起きたCoincheckの事件で、額にして5億3,000万ドルでした。それ以外にも、被害額の多い順に、イタリアのBitGrailの1億9,500万ドル、日本のZaifの約6,000万ドル、韓国のCoinrailとBithumbがそれぞれ4,000万ドル超と3,000万ドル超というように、世界各国の取引所で、ハッキングによって暗号通貨が奪われるという事件が起きました。

また取引所以外でも、暗号通貨プラットフォームのBancor(2,350万ドル相当)や、イーサリアムクライアントソフトのGeth(2,000万ドル超)が被害を受けています。

Coincheckに代表されるような高額な流出事件が世間の耳目を集める一方で、2,000万ドルから6,000万ドルの比較的「小規模」な被害も着実に増えているという報告もあり、その総被害額は1億6,600万ドルにも上ります。

レポートには、

「これらのハッキング事件はいずれも、犯人がターゲット企業の従業員に対し、ソーシャルエンジニアリング(パスワード入力を覗き見る、関係者になりすまし電話でパスワードを聞き出すなどといった、人の心理的な隙や、行動上のミスにつけ込んで、システムに侵入したり、機密情報を盗み出したりする行為)を行い、そこで入手した情報を元にシステムの脆弱性を突いたものである。」と記載されています。

前述のCoincheckの事件でも、犯人はSNSを通じてシステムの管理者権限を持つ社員に接触し、半年もの時間をかけて信頼関係を築いたのちに、ウイルスを仕込んだメールを送りつけるといったやり方で、技術者の業務用のパソコンから不正アクセスに必要な情報を盗み出しています。

CipherTrace社は、

CoinHoarderキャンペーン(アメリカの有名な暗号通貨の取引所を偽装し、ビットコインを騙し取った事件)と名付けられた大規模なフィッシング行為などは、具体的な被害額が把握出来ていないため、今回のレポートからは除外したとしています。これらは、数字が確認できれば次回以降のレポートで追記する予定です。

 

全世界的に厳格化が求められるAML

 

CipherTrace社は、今年、犯罪者が行ったビットコインの取引の97%が、AMLが十分に行われていない国の取引所で行われたと報じており、量にして38万BTC、金額にすると25億ドル相当が資金洗浄されたと見ています。

レポートによれば、各国政府はより厳しい措置を講じており、今年末までには、多くの国で暗号通貨のAMLが厳格化されるだろうと予想しています。

CEOのDave Jevans氏は、

「様々な国や地域が、信頼される暗号通貨の中心地となることで得られる経済成長という恩恵にあずかるため、AMLなどを始めとした暗号通貨の規制の強化に乗り出している。この動きは全世界的なもので、向こう18ヶ月で暗号通貨による資金洗浄は減少していくと思われる。」とプレスリリースで述べています。

また、取引所のZaifを運営しているTech Bureau社は、先日の大きなハッキング事件を受け、Fisco暗号通貨取引所にZaifの事業を譲渡すると発表しました。当初は顧客保護のために、Fiscoが50億円規模の金融支援を行う方針でしたが、協議の結果、事業譲渡に至りました。

Tech Bureau社は、譲渡手続き完了後に、交換業の登録を廃止した上で、解散する見通しです。