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インドネシアの金融会社が、イスラム教の教義に則ったブロックチェーン債の発行を計画

インドネシアの金融会社が、イスラム教の教義に則ったブロックチェーン債の発行を計画
2018年11月7日

インドネシアの金融会社Blossom Finance社が、ブロックチェーン上で公益事業への資金提供を目的としたイスラム債の発行を検討しています。

ロイター通信の報道によると、同社は、今後数ヵ月以内にブロックチェーン上でイスラム債を発行すると発表しました。

イスラム債(別名スクーク、sukuk)とは、イスラム教の教義に則って設計された有価証券です。株式や社債などとは似ているものの、イスラム教の教義に反しないよう、独自の制限が課されています。一例をあげると、株式や社債であれば調達した資金の使用に制限はありませんが、イスラム債には投機的な取引等を禁じるといった教えを守るため、イスラム教で許容された目的や事業にしか使えないといった制限があります。

Blossom Finance社の戦略責任者であるKhalid Howladar氏は、「直近のイスラム会計事件などの影響もあるため、初回の発行額はそれほど大きくないかもしれないが、ブロックチェーン技術によって発行コストを抑えることが出来たことは収穫だと言える。取引も従来のイスラム債よりも簡潔なのでこれまで煩雑さから二の足を踏んでいた個人投資家も、これを機に参入するのではないか。」という見通しを示しました。

また同氏は、「イスラム債は利益分配構造を採用しており、約10%の利益率を達成するだろう。」とも語っています。

「利回り約10%」ではなく「利益分配構造を採用した約10%の利益率」としているのは、前述の通り、イスラム教の制限を回避するためです。利子を取ることが教義で禁じられているため、債権の発行者は調達した資金を各種プロジェクトや新規事業に投資し、あくまで教義に則った事業投資で得た収益を分配するという形で、債権者に利益をもたらせるようなシステムを構築しています。

Blossom Finance社は、今年5月に、イーサリアムスマートコントラクト技術を利用した、「Smart Sukuk」というプラットフォームを発表しています。これにより、煩雑な手続きと発行コストの高さから、これまでは政府や大企業といった相応の資本力がなければ行えなかったイスラム債の発行が、より簡単に行えるようになりました。

また、同社自身がこのプラットフォームを利用しており、今後も環境に配慮した廃棄物処理事業や病院の拡張といった案件への投資を目的とした新たなイスラム債の発行を計画しています。

ブロックチェーンとスマートコントラクトは、債券市場でますます注目されています。 8月には世界銀行がブロックチェーン上で債権を発行し、8,100万ドルを調達したと報道されました。また、カナダ国立銀行のブロックチェーンプロジェクトのリーダーも、こういった技術が「金融サービス業界に大きな変化をもたらす可能性を秘めている。」との声明を出しています。

 

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