2018年の仮想通貨市場は全体的に低調でしたが、アフリカでは爆発的にユーザーが増加しました。
一部報道によると、P2Pのビットコイン取引所「Paxful」は、1週間の平均取引量を平均2,100万ドルまで伸ばしており、これは、2018年1月の取引量の約130%に相当します。
ユーザー数で見ても、ガーナでは41,243アカウントで3倍に、ナイジェリアでは321,476アカウントと倍増しました。
Paxful社のCEOであるRay Youssef氏によると、2018年のアフリカのビットコインのトレーダーは、同取引所の新規ユーザー全体の41%を占めており、それらの平均取引額は90ドル未満相当というものでした。
アフリカのユーザーは、現在、毎月16万人が利用するPaxfulのアカウントの約35%を占めています。
「Amazon社やeBay社などの大企業は、ナイジェリアでの詐欺率が非常に高いことを恐れています。」とYoussef氏は語ります。新しいユーザーが知りたいことは、仮想通貨を使用して、自分が住んでいる地域外でビジネスを行うことができるかどうかです。
アフリカでのP2Pを用いた金融の普及から恩恵を受けるのは、Paxfulだけではありません。競合するP2P取引所「LocalBitcoins」も、2017年12月に起きたビットコインの高騰のような市場の変動が、2018年にはなかったにもかかわらず、ナイジェリアでの使用が大幅に増えています。
Google Trendsの公開している、2018年の「Bitcoin」を検索した回数の国別ランキングの集計によると、1位ナイジェリア、3位南アフリカ、4位にガーナとアフリカの国が上位にランクインしています。(日本は69位)
一方で他の取引所もアフリカに進出しており、Binanceが東アフリカのウガンダに子会社を設立し、最初の1週間ですぐに4万人のユーザーを登録しました。
そのためか東アフリカでは、Paxfulの利用者は比較的少なく、ケニアでは4,289アカウント、ルワンダでは298アカウントに過ぎません。
前述のYoussef氏は、「2019年は積極的に雇用を行い、東アフリカ・西アフリカ・南部アフリカに別々のPaxfulのオフィスを設立しようとしている。」と語っています。
Paxfulは、香港・エストニア・マニラ・ニューヨークにオフィスを構えており、Youssef氏は、会社の規模を3倍にしたいと考えています。
これまでに、国境を越えた支払いが一般的なユースケースであることがわかりました。 Youssef氏によると、「ガーナのユーザーの多くは、実際に海外に送金するためにビットコインを使用している駐在のナイジェリア人だ。」と述べています。送金はナイジェリアの巨大な市場であり、世界銀行は2017年にナイジェリアは、220億ドル相当の送金を受け取ったと推定しています。
ガーナのビットコイン支払いスタートアップ「OpenNode」のナイジェリア系アメリカ人のオペレーション責任者であるKevin James氏は、「送金と現地インフレとの闘いは、アフリカにおける貨幣のあり方についての2つの主要な価値の提案である。」と語りました。
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