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ブロックチェーンが鉄道利用者に与える影響

ブロックチェーンが鉄道利用者に与える影響
2019年4月2日

私たちにとって重要なライフラインとなる鉄道業界でもブロックチェーンへの関心が集まり、少しずつ活用が進んでいます。

今回の記事ではブロックチェーンによって鉄道がどんな影響を受けるか、利用者にどんなメリットがあるのかを紹介します。

 

スイス国鉄のビットコインを用いた取り組み

スイスはクリプトバレーと呼ばれる仮想通貨関連スタートアップが数多く集まるツーク州を筆頭に、仮想通貨重視の姿勢をとる仮想通貨先進国と言えます。

日本でも、2017年末のビットコインの高騰後は仮想通貨の知名度も上昇し、仮想通貨やブロックチェーンを導入した事業の話もあちこちで聞くようになりました。しかし、スイス国鉄のSBBでは、それ以前の2016年10月から自動券売機でビットコインを購入できるサービスを試験的に始めています。

SBBはあくまで「券売機でビットコインを買える」だけであり「ビットコインを支払い手段として認める」とはしていませんが、駅などの日常的に利用する施設に購入できる端末があることは、仮想通貨による決済のハードルも下がると言えます。

 

国民年金基金との提携を模索するロシア鉄道

ロシア鉄道は、国民年金基金と提携して年金受給者や障がい者を対象とした割引サービスの構築にブロックチェーンの導入を検討しています。この背景には、障がい者を騙って不当に安く鉄道を利用しようとするものがあとを立たないことがあります。

このシステムの導入が実現されれば、割引を利用してチケットを購入した人が本当に利用資格があるかをリアルタイムで監視することが可能です。

年金基金の責任者であるAnton Drozdov氏は、2019年中の導入を実現するべくロシア鉄道側と協議を重ねています。

鉄道とは関係ありませんが、ロシアではモスクワ市議会ではブロックチェーン技術を利用した投票システムを使用し、不正な投票を防ぐべく監視体制を構築する動きがあります。

 

ドイツの鉄道とIT企業の提携

ドイツ全土に鉄道網を持つ国内最大規模の鉄道会社のDeutsche Bahn AGは、IT企業のUnibrightと提携してブロックチェーンを利用したプロジェクトを立ち上げました。

Unibrightは業種を問わずにブロックチェーンベースの業務システムの提供をしている企業で、韓国のSAMSUNGなどにシステムを提供しています。それ以外にもNEMとの提携を発表したり、自社トークンのUBTを発行しています。

今回の提携はNEMのプラットフォームを採用しており、このシステムが実現した暁には、利用者は鉄道の予約はもとよりホテルや食事といった旅の大部分のことを一括で管理することができます。

こういったサービスをトークン化するという方法は新しい試みではありません。実際に2018年までに沢山のICOが行われましたが、その多くが最終的に計画倒れに終わっています。今回の試みは「ドイツ国内で最大の鉄道会社」という後ろ盾があってこそ、なし得たとも言えます。

 

ブロックチェーンを鉄道で利用するメリット

日本でもこうした動きは起こっており、近鉄グループホールディングス株式会社では、ブロックチェーンを活かした「近鉄ハルカスコイン」というデジタル地域通貨の実験を行っています。

これは2025年の万博開催を控えている大阪市がキャッシュレス促進に尽力していることが背景にあります。従来のポイントシステムとは、分散型台帳と決済を行うアプリだけで導入出来るため、端末機器を購入するコストが省けるという点で優れています。

地域発の仮想通貨という点では、日本国内でも飛騨のさるぼぼコインなどが既にありますが、こちらは鉄道業者と協力しているため、その適用範囲も広域になります。

近鉄ハルカスコインは、2017年と2018年の2度の実験を経て2019年度の実施を目指しており、駅の発券機での利用も検討されています。

 

まとめ

ブロックチェーンはコスト削減の他にも、従業員の経歴や労働データを正確に確認できるようになり、独自トークンによって利用者もサービスを受けられるようになります。

鉄道は世界中の人々にとって重要な移動手段となっており、ブロックチェーンの導入による利用者へのサービス向上が今後の課題です。利用者の不正防止に注力しながら、独自トークンでサービスを提供することで、満足度が上がるでしょう。

 

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