5月22日はBitcoinにとって記念すべき日です。
2010年の5月23日、フロリダ州のジャクソンビル在住のプログラマーのLaszlo Hanyecz氏は、Bitcoinの支援者からピザを2枚購入し、対価として10,000BTCを支払いました。これが全世界で初めて行われたBitcoinを用いた商取引と言われています。
その後、Bitcoinの価格は指数関数的に上昇していき、デジタル金融資産の分野にとどまらず、一般に広く認知されるようになりました。
当然ながら、2010年5月23日時点ではBitcoin決済を受け入れている店はおろか、その知名度もなく、その価値も限りなくゼロに近いものでした。
そのためHanyecz氏は、「Bitcoin掲示板」に以下のような書き込みを行い、10,000BTCとピザ2枚の取引を成立させました。
10,000BTCとピザ2枚を交換しませんか?
次の日に冷めたピザ食べるのも好きなので、すぐには食べきれないLサイズ希望!
自分で作ったものを持ってきてくれてもいいし、ピザ屋に代わりに注文してくれてもいいです。
とにかくBitcoinでピザが買えたらOK!
トッピングは、タマネギ、ピーマン、ソーセージ、キノコ、トマト、サラミがいいかな
チーズとかでも可
ただアンチョビだけ無しで!
Bitcoinの支援者がお店で買ってきたLサイズのピザ2枚の価格は25ドル、10,000BTCは当時41ドル相当であったため、Hanyecz氏からすれば損な取引でしたが交換は無事成立しました。
なお、同氏はピザ購入の3年後、Bitcoinの価値がピザ購入時の約67,000倍になった2013年に、ニューヨークタイムスから取材を受け、
「当時はBitcoinの価値はほとんどなかった。だからピザ2枚に交換出来るというアイデアはとてもクールだと思ったよ」
と、さほど後悔していないようでした。
Twitterには、この時買ったピザ2枚が現在いくらなのかをつぶやいているアカウントもあります。
9年経った2019年5月22日時点で、Bitcoinの価値は当時の約317万倍まで上昇しており、ピザ2枚の価格は日本円にして約87億4,000万円です。
仮想通貨業界では、9年前にHanyecz氏がとったこの行動に敬意を表して、様々な企業がピザにちなんだイベントを行っています。
海外の大手仮想通貨取引所であるBinanceでは自社のロゴ入りピザでお祝いしました。
So… Pineapple? on pizza ??#BitcoinPizzaDay #MyBinance pic.twitter.com/wT6pNjqjST
— Binance (@binance) May 22, 2019
仮想通貨の売買プラットフォーム事業を展開しているBithumbでは、「Bitcoinで買えるもの」の一例として、9年前は10,000BTCでピザ2枚しか買えなかったビットコインが今ではその1,000の1の10BTCで素敵な車が買えるという投稿をしています。
?Happy #Bitcoin Pizza Day !?#BitcoinPizzaDay #bithumbglobal pic.twitter.com/YOo3W2J1QH
— Bithumb Global (@Bithumb_Global) May 22, 2019
また、仮想通貨事業者ではありませんが、9年前にHanyecz氏にピザを届けた、アメリカの大手ピザチェーンのPapa john’sもこのお祝いに参加しています。
On May 22, 2010, programmer Laszlo Hanyecz paid a fellow user 10,000 BTC for two of our pizzas.
Mr. Hanyecz, in honor of #BitcoinPizzaDay and your 10K Bitcoin spent, we’d like to award you one of our Golden Pepperoncinis. It’s not worth $800M, but hey – it is worth celebrating. pic.twitter.com/5EyQZOjnbn
— Papa John's Pizza (@PapaJohns) May 22, 2019
もちろん、これ以外にも世界中で多くのBitcoinのファンが「Bitcoin pizza day」をお祝いしました。