スイスの有名な時計メーカーであり、「Master of Complications」として知られるFranck Muller。
Cintree Curvexのような独特でユニークなデザインを次々生み出している同社が、世界初のビットコインウォッチ「Encrypto」を発表しました。
しかも、クリプトアートのような装飾的な意味ではなく、機能的な意味でのビットコインウォッチです。
この腕時計は、投資会社であるRegal Assetsとのパートナーシップの元、作成されました。
「ビットコインの宇宙」を念頭に制作されたEncryptoの文字盤には、ビットコインのロゴでお馴染みの「B」マークが回路の模様のエンブレムと共に配置され、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモト氏による起源的なブロックアドレスのQRコードがデザインされています。
QRコードはレーザーエッチングされており、その磨かれた盤面にエレガントに配置されています。
顧客は文字盤と時計のバンドの両方をカスタマイズすることができ、シリーズのうちの幾つかのモデルには、文字盤とフレームに貴金属とダイヤモンドも装飾されているとのことです。
Franck Mullerの地区統括であるErol Baliyan氏はEncryptoについて、次のように述べています。
「私たちは常に顧客の感情・感性にインスパイアを与え、顧客と時計の間にオリジナルな絆を築くことを目指しています。
トレンドメーカーとしても確かな実績を持ち、革新的な要素を取り入れるに当たって臆病になるようなことはありません。
ビットコインは、革新と個人的な選択を求められるこのミレニアルな時代において、この二つを完璧に融合させるものであると感じます。」
各時計は、文字盤に独自のウォレットアドレスがエッチングされた時計と、シークレットキーが保管されているしっかりと密封されたUSBの2つからなる「Deep Cold Storage」セットでの販売となります。
ユーザーはビットコインを自分のウォレットに追加したり、文字盤で直接残高を確認したりすることができるのです。
時計のQRコードとコールドストレージシステムは、アメリカ・カナダ・イギリス・アラブ首長国連邦にオフィスを構える有名な暗号投資会社と提携して設計されました。
Regal Assetsは、2017年に自社の「Deep Cold Storage Vault」(Deep Cold Strageについての情報を安全に管理するためのツール)が政府発行のライセンスを初めて受け、仮想通貨を取引できるようになったことで注目を集めた企業です。
「弊社の時計は現在オンラインとドバイモールの店舗で購入いただくことができ、クレジットカード、銀行振込、そしてビットコインでの支払いに対応しています。私たちのパートナーであるRegal Assetsからも時計を購入することも可能です。」とBaliyan氏は付け加えました。
この時計に備わっているコールドウォレットはハッキングが出来ないように、アルゴリズムに非決定的なTRNG(True Random Numbers Generated)を使用し、オフラインでのウォレット生成という方法を採用しています。
この方法は、そのセキュリティの高さと安心のため、現在のビットコインホルダーや早期にビットコインを購入した人々の間で非常に人気があります。
保管用に情報が印刷された紙きれに頼るのではなく、ユーザーは自分の腕時計のQRコードをスキャンすることで残高を確認し、ビットコインを個人用金庫に入金することが可能です。
もしくは、Regal Assetsからビットコインを購入している場合は、その信頼性が十分に保証されているDeep Cold Storage Vaultに保管することもできます。
Regal AssetsのCEOであるTyler Gallagher氏は
「Franck Mullerと共にこのプロジェクトの開発に参加できて光栄に思います。
私はこの時計が革命的であるとともに、急成長している2つの産業である『仮想通貨』と『ウェアラブルコンピュータ』の完璧な融合を実現することになると私は信じています。」と述べています。
Encryptoは限定シリーズであり、オンラインでは各モデルが最大500個ずつ購入可能となっています。
ちなみに、他のアルトコインはどうなるでしょうか?
Baliyan氏によると、Franck Mullerは現在、次のモデル用に、イーサリアムとリップルを含む上位5つのコインについて調べているとのことです。
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