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ソニーミュージックがブロックチェーンを導入 音楽業界とブロックチェーン

ソニーミュージックがブロックチェーンを導入 音楽業界とブロックチェーン
2019年6月12日

日本のエンターテメント企業であるソニー・ミュージックエンターテイメント(SME)が、アマゾン・ウェブサービス(AWS)が提供するAmazon Managed Blockchain(AMB)を用いて楽曲の権利情報の処理を行なっていくことを発表しました。

 

AMBはHyperledgerイーサリアムをベースとした、ブロックチェーンを簡易的に作成・管理できるフルマネージド型(サービス開始に必要なサーバ構築、監視・障害対応・セキュリティ対策まで、サーバ運用に関する全ての作業代行を提供するサービス)のブロックチェーンサービスです。
一般的に、スケーラブルなブロックチェーンネットワークを構築し管理するためには、非常に複雑な作業を要していました。しかし、AMBであれば、わずか数回のクリックでセットアップが完了することができます。

SMEのような多くのアーティストや楽曲を抱える企業にとって、楽曲の権利を守り、適切に管理することは必須事項と言えます。
とは言え、複雑かつ膨大な情報を長きにわたって管理することは、大変煩雑な作業でした。
しかし、ブロックチェーンの持つ特性を活かすことで、音楽業界が抱えるこういった問題は改善されるでしょう。

 

情報へのアクセス性

一つの曲の制作には、様々な人や企業が関わります。
ブロックチェーンで著作権情報を管理すれば、中央集権的な企業へ問い合わせることなく、関係各社がブロックチェーンネットワーク上のデータに簡単にアクセスすることが可能です。
そのため、各関係者による手続きや契約処理などがスムーズにすることができるようになります。

また、楽曲を使用する場合にもこの高いアクセス性は役に立ちます。

楽曲を使用する場合、楽曲利用者が権利者情報を確認する必要がありますが、これには膨大なコストがかかります。
使用に伴うライセンス契約は複数、または膨大な数になることもありますが、情報が煩雑で連絡先すらわからないというケースもあるほどです。

ブロックチェーン上で保管することで、必要な情報に簡単にアクセスできるようになれば楽曲使用へのハードルは以前よりも下がり、結果としてアーティストへ適切な楽曲使用料が渡り、アーティストを守ることになるのです。

 

データの不変性

ブロックチェーン上に保存されたデータは改ざんができないため、よりアーティストや企業を守ることができるでしょう。
情報を変更する場合は、いつ、誰が、どのように変更したかが記録されるため、不正な搾取やそれによるトラブルも防ぐことができます。

 

スマートコントラクト

音楽業界ではこれまで、アーティストが受け取る金額が少なかったり、すぐに支払われず長い間待たなければならないといった問題が指摘されてきました。
これこそ権利情報の不透明さや、手続きの煩雑さが生み出してしまったものです。

こういった問題は、権利などの情報を記した契約書をブロックチェーン上で管理するスマートコントラクトを使用することで解決できます。
契約への合意手続きが簡略化できるだけでなく、ブロックチェーンで守られた契約書を元にしたスムーズな収益分配を行うことが可能になるため、アーティストが中間搾取などなく公平かつ公正に対価を得られるようになります。

 

ソニーの音楽関連事業における管理業務を行っているソニー・ミュージックアクシスの執行役員である佐藤亘宏本部長は、ブロックチェーンについて次のように述べています。
「ブロックチェーン上に音楽著作権の情報を記録することで、クリエイターの権利を守りながら、煩雑な著作権管理の作業からも解放されると期待できます。」

現時点では試験段階とされていますが、将来の本格導入に向けて関係各社と調整を進めるとしています。

紙媒体での契約や情報管理が多い日本において、今後もブロックチェーンは様々な業界で活用されていくでしょう。

 

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