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クール・ジャパンにも暗号資産の波 アニメ・コスプレ業界とブロックチェーン<前編>

クール・ジャパンにも暗号資産の波 アニメ・コスプレ業界とブロックチェーン<前編>
2019年6月14日

数年前にクール・ジャパンの一角として広く知られることとなった日本のアニメ・漫画・ゲームなどのコンテンツ産業、およびそこから派生するコスプレ産業は、今や年率15%で成長しているともされる一大産業です。

更に日本のコンテンツが海外で根強く人気を得て楽しまれているだけでなく、反対に海外のコンテンツを日本のコスプレイヤーが取り入れるなど、国境を超えたグローバル産業となりつつあります。

この一大産業にも、暗号資産やブロックチェーンの導入が進められています。

 

漫画×ブロックチェーン

国内外にファンも多い「進撃の巨人」のアートワークのデジタル所有権の抽選販売が、今年5月に行われました。この所有権はブロックチェーン上で管理・保証されています。

これは世界の一人だけのアートワークの所有権・体験を守るサービスを展開するAnique(アニーク)による試みです。

コンテンツ産業はファンが様々な形で楽しむことで作品や業界が盛り上がりますが、著作権の保全との兼ね合いが難しいとされています。

例えばグッズの希少価値が高まることは制作側にとっても喜ばしいことであるものの、二次流通(ファンがフリマアプリなどを使って個人間でグッズなどを高額で転売するなど)まで規制することは困難であり、不正コピーなども後を絶ちません。

そしてこういった形でコンテンツが拡散されても、制作側にとって直接的に収益となることはほとんど無いといった状況です。

 

この様な制作側に適切な収益が反映されないといった問題を解決しつつ、作品そのものの価値や人気を高めるため、Aniqueではアートワークの所有権をブロックチェーン上で保証・譲渡できる仕組みを作りました。
アートワークの著作権自体は創作者や製作委員会が保有するもの、そのデジタル所有権はファンに与えられます。

価格は1作品10,000円で販売されました。
所有権保有者の特典は以下の通りです。

・購入したアートワークのセル画購入権
・アートワーク所有権を継承する権利
・作品に関連するラフなどの制作物や特典コンテンツの閲覧権

所有権はイーサリアムERC-721ベースの代替不可能なトークン(NFT)が紐付けられており、その権利は守られ、保証されるというものです。

また、所有権はAniqueのサービス上で継承が可能で、その際に新オーナーから前オーナーへ対価の支払いが伴います。
その金額の一部が作者に還元されるようになっており、アートワークが流通することで作者が次の作品を生み出す支援にも繋がります。

 

これまでにも美術作品のオーナー権の譲渡履歴をブロックチェーン上で証明・保管する動きはありましたが、譲渡の際に制作側に収益があるというのは新しい仕組みであり、製作側の権利も守ることができるということになります。

同社代表取締役の中村太一氏は、「Netflixなど様々な動画サービスを通じて、日本のアニメやマンガに親しむ世界のファンは増えています。海外のイベントも盛り上がりを見せており、日本のコンテンツに対する熱もさらに高まっていると言えるでしょう。

しかし、その海外ニーズに応えることができるプロダクトはまだまだ少ないというのが現状です。

ブロックチェーン技術を使えば、不正や複製がされやすいデジタル世界においてでも“世界に一つ”しか存在しないアートワークを創ることができます。
海を越えて販売することで、コンテンツ製作者に新たな収益機会を提供できるのです。」と述べています。

 

公式ツイッターでは当選者発表案内から動きはありませんが、この動きはあくまでも第一弾であり、今後も展開していくとみられています。

 

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