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エージェント・イン・ザ・ダークウェブ

エージェント・イン・ザ・ダークウェブ
2019年6月27日

今や様々な事業で活用されている暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンは、不名誉なことに裏社会にも取り入れられているのが現状です。銀行をはじめとした金融機関ではAMLによって、そういった資金が一般社会に出ることを防いでいますが、裏社会間で行われている取引には司法の目が及んでいません。

 

匿名性の高さが特徴のDASHは、かつてDarkcoinと呼ばれていました。正確にはDarkcoinの前はXcoinという名前でしたが、同名の会社が存在したためDarkcoinになりました。

しかし、「ダーク」という言葉はネガティブなものを連想させるということもあり、2018年の3月25日にDigitalとCashを混ぜたDASHという名称に変更されました。

名称こそ変更されたものの、その「匿名性の高さ」がダークウェブの利用者に目をつけられないはずがなく、DASHはダークウェブ上でも利用されています。

 

「ダークウェブ」とは、ユーザーの身元と場所を隠し、匿名性を保ったまま使えるという特性から、犯罪の見本市のような場所で、麻薬や違法なツールなどの取引やテロリストの違法活動などが行われています。ここでも送金の容易さから仮想通貨が導入されています。

ダークウェブ等の分析を行い、ハッキングなどの脅威への早期対応などのインテリジェンスサービスを提供しているRecorded Future社の報告によると、ダークウェブ上での決済手段はかつてはビットコインが主でしたが、その価格の高騰によって使いにくくなって以降、その他の仮想通貨が決済手段として台頭してきているそうです。

同社では、その匿名性の高さから、前述のDASHやMoneroなどが使用されると予測していましたが、代替手段として最も多く使われたのはLitecoinで、DASHは次点、Moneroに至っては英語圏を中心とした使用に留まったためか、DASHの次に使われていたBitcoinCashよりも使われていませんでした。

同社のAndrei Barysevich氏は、Litecoinの人気の理由を以下の3つとしており

  1. 歴史が古く、多くの取引所で扱われていることから換金が容易であること
  2. ビットコインより決済スピードが早いこと
  3. 対応するコールドウォレットが多く存在し、手に入れやすいこと

 

「ダークウェブという言葉から、「よく分からないない場所で、怪しい取引をしている」と捉えがちだが、利用している彼らからすればあくまでそこは『ビジネスの場」であるため、購入者がより決済しやすい手段を選択しているのではないか」と語っています。

 

犯罪の温床となっているダークウェブですが、近年閉鎖や摘発が相次いでいます。

今年3月には、かつてのダークウェブのビッグ4で唯一残っていたDream Marketが閉鎖しました。

また、先月3日には「ウォールストリートマーケット」が、ドイツ・オランダ・フィンランド・米国の捜査当局と連携したユーロポール(欧州刑事警察機構)によって摘発されました。

ウォールストリートマーケットは、Dream Marketの閉鎖に伴う利用者の受け皿にもなった業界2位の大手サイトでもあったことから、摘発時には6桁ものBTCが、少なくとも日本円にして8,000億円のビットコインが押収されました。

ユーロポールによって摘発されたダークウェブには、他にもSilkkitie(Valhalla)などがあります。

 

ユーロポールでは、仮想通貨犯罪への取り締まりにも力を入れており、今月に本部で行われた「仮想通貨会議」では、捜査員が仮想通貨犯罪を追跡するためのトレーニングとなるゲームを作っていることが発表されました。ゲームは今年10月にインターポールと合同で開催されるサイバー犯罪対策会議までには完成する見通しです。

ユーロポールは会議を通して「犯罪の摘発、抑止だけでなく、民間企業と協力して被害にあった個人・法人の資産の回復にも力を入れて行きたい」と語っています。