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経済制裁の対抗策として仮想通貨を導入するロシア

経済制裁の対抗策として仮想通貨を導入するロシア
2019年7月16日

多くの国で、中央銀行による仮想通貨の発行が取り沙汰されている中、ロシアでも動きがありました。

 

ロシアでの仮想通貨の扱いは、これまでにも二転三転して来ています。

2016年に裁判所で仮想通貨に関する情報発信を禁止する判決が出ました。それ以降、この判決に沿った立場を裁判所が一貫して取っていたため、その時点のロシアでは「ビットコインを含む仮想通貨は違法」という扱いでした。

判決の内容に対する不満ももちろんですが、この裁判は被告である閉鎖されたサイトの運営者側が不在のまま行われたため、サイト運営者はそれを不服として、控訴をしていましたが裁判所はそれを受け付けませんでした。

この判決はロシアの中央銀行であるロシア銀行の意向を受けてたものだと言われています。同様の判決は2017年にも出され、40以上の仮想通貨関連サイトが閉鎖されました。

風向きが変わったのが2018年からです。

ロシア銀行は「仮想通貨を野放しにしておけば、麻薬や兵器、テロ活動などの裏社会への温床」となるという理由から全面禁止としていましたが「完全に禁止とすると仮想通貨のマーケットそのものが司法や行政の目の届かない所に形成された場合、捕捉そのものが難しくなるのでは?」という懸念から、「規制の元であれば合法」という条件下で管理するといった方針に転向しました。

背景には、仮想通貨を全面禁止したい中央銀行側の意向と、仮想通貨を管理下に置くことで犯罪等の抑制をしつつ税収を上げたい財務省側の意向のせめぎ合いがあります。

それでも「一定の条件下での管理」と行った方針には代わりなく、2018年から2019年にかけて、様々な部分で明確な線引きが行われました。

・海外の法律に即した海外の取引所での仮想通貨の所持ならば合法

マイニングは禁止

・一定額(60万ルーブル、日本円で約100万円)以上の法定通貨との交換時は外国為替の規制を適応

 

通常の仮想通貨取引に限れば、政府内部で立場の違いから規制が二転三転していますが、中央銀行が発行する仮想通貨に関しては一様に積極的な姿勢を見せています。

政府の下院では、ゴールドや石油にペッグされたStablecoinの発行が検討されており、中央銀行もそれを受け入れています。ロシアは2018年4月からアメリカの経済制裁を受けており、その対抗措置として、米国債などの売却を行いつつ、同時にゴールドを買い込むことで脱ドルを推し進めています。2019年現在、ロシアはゴールドの保有量で世界一位になっています。

仮に石油に連動したStablecoinが発行出来れば、今後追加の制裁が発動されたとしてもその影響を緩和することができます。

 

こうした目的での仮想通貨の導入は、同じくアメリカに経済制裁を受けているベネズエラでも行われています。

しかしながら、そに導入されたため、法整備や裏付けとなる石油等の不備が多く、先行きはあまり明るいものと言えません。

ロシアの石油に連動した仮想通貨はこうした先達の結果を踏まえ、CIS(独立国家共同体、ソビエト連邦構成からしていた15か国のうちバルト3国を除いた国家連合)での発行を想定しています。

 

また、各国の取引所がロシアの市場に関心を持ち、支店をオープンさせています。

日本の企業でも、今年4月に自社の取引所を持った楽天が、2018年7月に2019年中にロシアで楽天コインを発行する計画を発表していました。

Facebookが発行することで注目が集まっているLibraに関しても、ロシアは他の仮想通貨同様に扱うという立場を表明しています。

 

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