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IBMやレイバンは逆風強まるLibraへの助け船となるか

IBMやレイバンは逆風強まるLibraへの助け船となるか
2019年9月26日

Libraの発表から3ヶ月が経ちました。大手SNSが主導するStablecoinということもあり、発行前にも関わらず様々な立場の意見が出ています。

 

先週末にも、日銀の黒田総裁が、Stablecoinに対する懸念や、膨大な顧客情報を持っていることにより急拡大が予測されることを念頭に置いて、「G7やG20といった国際的な枠組みで協調と協力が必要だ」とコメントを述べていました。

ヨーロッパではより明確に否定的な立場を示しており、今月3日には欧州中央銀行の理事であるYves Mersch氏が「『貨幣』は公的な財であり、株主にしか説明責任を持たない一民間企業ではその信頼性を担保することは出来ない」と強い批難を込めたコメントを発表しました。さらに、今月13日にはドイツとフランスの財務省が、共同で「欧州ではLibraをブロックする」という発表を行なっています。

そんな中、同じヨーロッパでもスイスは中立な立場を表明しています

同国は「クリプトバレー」と呼ばれるブロックチェーン関連企業が400社近く集まっているツーク州をはじめとして、国全体で仮想通貨やブロックチェーンに対して開かれた方針を打ち出しています。Libraに対しても「同一のリスクに対しては、同一の規制をすべき」として、他の仮想通貨と同様の取り扱いをすることに留まり、他国のように拒絶的なスタンスは取らないことを明らかにしています。

同国のジュネーブにLibraが法人登記されていることを差し引いても、ヨーロッパの他国とは一線を画す対応と言えます。

 

批判的な意見に傾いているのは個人も同様で、仮想通貨のトレーダー向けの情報サイト「The TIE」のTwitter上の統計に拠れば、発表当初こそ好意的な意見が大勢を占めていたものの、時間の経過とともに否定的な意見が増えており、9月26日時点では「Libra」あるいは「Libracoin」に関するツイートでは、否定的な意見が肯定的な意見を上回るという結果が出ています。

発行元であるFacebookが、上述のTwitter上の統計で肯定的な意見が多いことを加味すれば、Facebookは利用するがLibraには懐疑的な見方をしている層が一定数いると考えられます。

 

その一方で、企業レベルでは意見の表明に留まらず、提携や技術協力という形で動き出しています。

しかし、FacebookはLibraを「仮想通貨である」としているのに対し、IBMは「仮想通貨ではなく、資産をトークン化するための手段」として考えているため、両者の間には溝があると言えます。そのためか、協調して動くという立場は明示したものの、Libraの運営母体となるLibra協会への参加を表明するには至りませんでした。

またLibraを発表したFacebookも、AR技術の導入にサングラスで有名な世界的な企業レイバンとの提携を発表したり、スマートフォンやタブレット、PCといった従来の入力端末を必要としない、脳波コントロールによる入力デバイスを研究している企業を買収したりと、サービスの裾野を広げています。

 

Facebook自身が今年7月にアメリカの証券取引委員会に出した四半期決算の報告書の中で、法整備が明確でない分野であるが故に「様々な規制によってLibraをローンチすること自体が出来なくなる可能性も否定出来ない」と語っているように、期待値は高くなりながらも、依然として先行きは不明と言えます。

 

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