仮想通貨界隈で半年ぶりに「アボカド」が注目されています。
特定の仮想通貨の呼称や業界特有の隠語ではなく、スーパーマーケットで売られている野菜のアボカドです。
理由としては、アボカドとビットコインの価格の相関関係が噂されているためで、仮にそれが本当だとすれば9月末から2週間以上、1BTC=90万円前後で推移しているビットコインが、さらに下落する可能性があります。
アボカドとの相関関係を指摘しているのは、金融ニュースやマーケット情報のニュースを配信しているBloombergのTracy Alloway氏です。
最初にアボカドとの相関性が指摘されたのは半年前の4月、2018年の11月に1BTCが50万円を割り込んで以降、4ヶ月前後低迷していたビットコインに上昇の兆しが現れた頃です。
ビットコインのアナリストが、「ビットコインの価格は予想出来るものではなく、大半は後付けのものだ」と半ば分析を諦めている中、急騰の原因として挙げられたのが
・ブレグジットによって投資家が英ポンドをビットコインに換えたこと
・アルゴリズム自動取引をする仮想通貨ファンド急増による影響
・アボカドの高騰
の3つでした。
2019年4月時点でのアボカドとビットコインの価格の推移(Tracy Alloway氏のTwitterより)
この時のアボカドの高騰は、米国に流通しているアボカドの75%がメキシコ産であることと、2国の国境が閉鎖されることによって物流が途絶えかねないことを理由に30%も価格を上げました。
経済の専門家はビットコインの高騰を「流動性の低い市場では急騰は起こりうること」、アボカドの値動きを「政治的な解決や国内の生育状況次第とはいえ、すぐに元に戻る」という分析をし、数ヶ月のうちに両者の相関関係は薄くなる、あるいはなくなるであろうという見通しを立てていました。
しかし、予想に反してアボカドとビットコインの相関関係はその後も続きました。
2019年10月時点でのアボカドとビットコインの価格の推移(Tracy Alloway氏のTwitterより)
もちろんアボカド以外にも、S&P500や人民元、ゴールドの相場なども、大なり小なりビットコインとの相関関係があると言われていますが、金融商品ですらないアボカドがそれらと同列に論じられるのは奇妙に思えます。
もしアボカドの価格の下落に続いてビットコインがさらに下落するようであれば、今後もアボカドの価格に注目するのも一つの手かもしれません。