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取引所の評価基準に変化、取引量から流動性をみる時代に

取引所の評価基準に変化、取引量から流動性をみる時代に
2019年11月14日

今週、CoinMarketCapから新たな集計方法が発表されました。

新たな集計方法では、各暗号通貨の流通量を測定しています。

 

今回の新たな集計方法の導入の背景には、以前から指摘されていた取引所の問題があります。

2018年には、米国のブロックチェーン研究チームが「1日の取引量のうち3分の2に当たる、60億ドル(約6600億円)が水増しされたものである」という調査結果を発表したことにより、同サイトの従来の取引量の指標である「Reported Volume」だけでなくいくつかの要因を元に補正した数字の「Adjusted Volume」を公表するようになりました。

そして今年3月、米国の証券取引委員会(SEC)に提出された報告書の中で「多くのメディアに引用されているCoinMarketCapの取引量のデータだが、その取引の大半は実態を伴っていない架空の取引である。」という指摘が再度ありました。調査結果は「ビットコインの取引量を1日平均60億ドル(約6,600億円)としているが、実際の取引量は2億7,300万ドル(約300億円)ほどだ」と記されており、実態は取引量とされている数字の20分の1以下であると判明しました。その為、CoinMarketCapでは再度実態に基づいたデータを取る為に新たな集計方法が導入されました。

 

また、2019年の報告書では取引所毎の取引量についても調査を行い、実態を伴った取引をしている取引所は全世界で10箇所程度であるとしており、大多数は取引量を水増ししていると報じられています。

水増しを行っていない取引所として、BinanceやCoinbaseをはじめとした計10箇所の取引所が挙げられています。日本の取引所ではbitFlyerが挙げられています。

取引量が多いということは、利用者からすると

1.適正な価格で買えそう

2.欲しい時に買えそう

3.経営が安定していそう

ということでもあり、取引所からすれば投資家を呼び込むための重要なアピールポイントであると言えます。

取引所は主な収益源を取引手数料が担っているため、より多くの取引を行われる為にも他の取引所よりも多くの取引があるように水増しを繰り返した結果が、今回の「取引量の95%超が実態のない水増し」という事態を引き起こしたのだと言えます。

 

従来の集計方法で取引量1位の取引所であるEXXと、大手の仮想通貨取引所であるBinanceを2つの集計基準で比べてみると、従来の水増し対策無しの集計ではEXXの取引量はBinanceの2倍以上ありましたが、流動性を元にした集計方法ではBinanceの1%未満という結果になりました。(2019年11月14日15時30分時点)

                                                      (取引量の単位:USD)

約定させる意思のない大量の注文発注・取り消しは相場操縦と見なされ、刑罰や課徴金等の罰則が課されることもあります。しかしながら、規制がまだ十全に機能しているとは言えない仮想通貨業界では公然と行われているのが実際です。

今回の流動性を用いた新たな集計基準の導入によって、取引所による水増しなどが是正され、仮想通貨業界の健全化が計られれば、より安全な取引ができるようになると言えるでしょう。

 

関連情報:ルイヴィトンのLVMHが導入した水増し対策